山田錦特A地区 三木市吉川町について

山田錦は酒米の王者として、高品質の吟醸酒などには欠かせない存在として知られています。
その山田錦の生産量は兵庫県が日本一で、なかでも特に品質の良いものが穫れる土地を特A地区とされています。その特A地区の中に私の町、三木市吉川町があります。三木市吉川町は古くから良質の酒米を栽培してきた産地で、灘の酒蔵との村米制度発祥の地といわれています。

高品質の山田錦の生産には、昼夜の寒暖差が大きいこと、そして粘土質の土壌であること、がよいとされています。六甲山系の北側にあり、瀬戸内の温暖な機能が遮られ、山間の谷になっていることから夏場の登熟期にも昼夜の寒暖差が大きく、そして粘土質の土壌であることから、三木市吉川町は山田錦生産に最適な地域となっています。

この特A地区吉川町産山田錦の特徴は、大粒で粒張りがよく、心白の発現が良いことです。これも粘土質の土壌で肥料持ちがよく、夜間に温度が下がることから米の余計な呼吸を防ぎ養分の消費を抑えるからと考えられます。吉川町でも私の田のある旧奥吉川村地区、現東吉川地区の土は特に粘い(粘り気が強い)ことで知られ、この東吉川地区で穫れる山田錦は見た目はどす黒く、品評会には向かないが、
米粒の組織がしっかりしているためか、高級酒用の高度精白に耐えうる品質といわれています。

三木市吉川町出身としては、前衛書道の創始者、「日本経済新聞」の題字を揮毫されたことで知られる、上田桑鳩(1899年-1968年)先生がいらっしゃり、今回の「吟米麦酒」題字および「山田錦入り」につきましては、その弟子であられる同三木市吉川町出身、在住の書道家高郷石峰先生にご厚意で筆を執っていただいたものです。

追記 山田錦だけでなく、地区農家が自家食用に栽培しているお米もその土、気候のおかげか大変食味が良いと評判です。

  • 山田錦米最上級ランク「特上」
    山田錦米最上級ランク「特上」。特A地区ならではの等級で他の地域では出にくい。
    ※この米(等級)は日本酒の契約出荷用で、吟米麦酒に使用しているものではありません。

  • 山田錦生産量日本一にちなんだ看板市内にある山田錦生産量日本一にちなんだ看板

  • 山田錦生産量日本一にちなんだ看板市内複数箇所にある。


  • 山田錦栽村米碑山田錦村米碑(三木市吉川町市野瀬)

  • 上田桑鳩先生 生誕地碑
    上田桑鳩先生 生誕地碑(三木市吉川町奥谷)

  • 吉川町内随一の景勝地「黒滝」三木市吉川町内随一の景勝地「黒滝」。幅約30m落差約4mで川幅いっぱいに広がっている珍しい滝。
    (三木市吉川町金会)

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